yuno0508

勝手にしやがれのyuno0508のネタバレレビュー・内容・結末

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

@ Cinéma Mac-Mahon
ようやく観れたゴダールの超有名作品…ここにきてフランス映画を敬遠してきたことを後悔しちゃうほど良かった

ラストのパトリシアによる Qu’est-ce que c’est dégueulasse? は彼女のピュアな瞳と共に哲学的な問いであると私は感じた 単純に彼女が映画の中で何度かフランス語の意味を尋ねていたことと紐づけると意味を知らなかったとも言える、そういう解釈のしがいがある映画はアート映画みたいになっちゃったりするけど、私は死刑台のエレベーターを見た時と似たような感情を覚えた 最後に女性の独り言によって終わる、私たち自身に問いかけを残すような映画

ミシェルは刹那を生きるゴロツキで、彼が今まで何をしてきてこれから何をしたいのか想像つかないような人間 最初はなんだこいつはってムカついたけど見てるうちに、というかパトリシアのホテルの部屋にいる時から魅力的に思えてきちゃった
彼の軽快な歩き方や走り方はいつしかどこかに飛んでっちゃいそうな軽さで、まさしくラストに道を走りながら撃たれて死んでいったのは彼らしい終わり方だったように思う

ちなみにこの映画館はパトリシアが追われている時に逃げ込んだ場所で、まさに同じ席に座って同じトイレに行ったのがすごく不思議だった 観終わった後に2人が歩いた道を歩いたのもすごく良かったなぁ パリに来てから1番パリにいる美しさを感じ取れた

ジャンピエールメルヴィルの名言、ここの中での名言だったんだね
-Quelle est votre plus grande ambition dans la vie ?

- Devenir immortel, et puis, mourir.

名声を残すことに興味はないつもりだったけど、こうして後世に映画を残した彼らはある意味で不死身だと感じる 私も彼らのように生きた証を残したいという気持ちからこうして勉強を続けて「なりたいもの」があるんだと思う

ミシェルのベリーショート本当に可愛くて美しくて素敵だった…本当の美人が更に際立つ髪型 キラキラ輝く少女時代の名残を見せる純粋さが瞳の中に光っていた
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