勝手にしやがれの作品情報・感想・評価

「勝手にしやがれ」に投稿された感想・評価

フランス映画は苦手傾向にあるから笑、期待しないで観たんだけど好きだった。物語が破綻してるタイプの映画なのかと思いきや、何ならシンプルで一貫性もあってよかった。ジャンプカットは当時で言えば革命的だったに違いないし、今観ても洒落が効いてる。
ミシェルがパトリシアの部屋に忍び込んでる場面が一番濃くて好きかな。ただただ男は女を口説き続け、女は迷い続けてるだけなのに、しっかり二人の人間性も関係性も見える会話劇。ミシェルめっちゃしょうもないやつだけど、たまに言うことが的を射てるから面白い。
「女は8日後にすることを8秒後だと嫌がる」とか笑ったし、
ミシェルがパトリシアをハグしたあと
「時々火星人の顔になる」って言って、
「月に近いとそうなるの」って返すところとか、
「悲しみと無ならどちらを選ぶ?」と聞かれて
「悲しみなんてくだらん、無を選ぶね
よくもないが悲しみは妥協だ
全てか無か
今それがわかった」ってのも深い。
一番好きだったのは、「人生最大の野望は?」というパトリシアの問いに
作家が「不老不死になって死ぬこと」って答えるところ。超かっけぇ、そんなこと思いつくウィッティーさほしいわ。
そしてJean Sebergは美しいね、新聞記者とキスしてる時のショットが綺麗すぎた。
ゴダール映画の中では話はわかりやすい方だと思うのだが、途中でフランス映画特有の長ったらしい会話シーンがあって、眠気と戦いながらの鑑賞だった。

それでも後半のスピード感やコミカルにも見える演出には惹かれるものがあり、ゴダールやヌーヴェル・ヴァーグの魅力が少しわかってきたような気がする。

あらすじを読み返して、また時期を見て見返したい映画。
最初から最後まで終始オシャレ。ジャンポールベルモンドの悲壮感漂う顔とタバコも良いし、ジーンセバーグのボーダーのTシャツも良い。
Ayaka

Ayakaの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

-c’est vraiment dégueulasse「本当に最低だ」
-Qu’est-ce qu’il a dit ?「彼はなんで言ったの?」
- Il a dit : Vous êtes vraiment une dégueulasse.「貴方は本当に最低な女だ、と。」
-Qu’est ce que c'est dégueulasse ?「最低ってなんのこと?」

〜っ最高‼️‼️ 主語はitなのに、(警官によって)youに歪曲されてる遊び、degueulasseっていう強い表現(米人のパトリシアが理解できなそうな?なのかな)を最期の言葉に選ぶ主人公。
パリに住むニューヨーカーのパトリシア、会話の中で「〇〇って何のこと?」って言葉の意味を問いかけるの、留学中の私と被る。笑 そんなことはどうでもいいけど、この掛け合いが効いてて好き。分かり合えない男女ってことかな。洒落てる。

突然切り替わるカットや警官を銃殺する肝となるシーンがあっけなくて笑いそうになるけど、伝統的手法の呪縛から解き放された如く、ラストシーンの言葉選びの奔放さ、手持ちカメラワーク、ジャンプショット等新しいことをやり遂げた映画史に残る名作。それが今見てもこんだけ楽しめるんだから凄い。

ヒッチコックの「めまい」や「サイコ」にも見られる視線の強調が、この映画でもパトリシアの両眼にクローズアップされることが多く、印象的だった。映画を見ててふと映画の人物と目が合うと怖い、不思議な感覚になる
仁

仁の感想・評価

3.5
ジーン・セバーグは絶世の美女だと思った。めちゃくちゃ綺麗だけど、絶対に本音は言わなさそうな瞳と表情に惹かれる。
一

一の感想・評価

3.9
“最低って何のこと?”

ヌーベルバーグの大巨匠 ジャン=リュック・ゴダール監督の長編デビュー作

ヌーベルバーグの記念碑とも言われ、アメリカンニューシネマに影響を与えまくった作品であるという事がよくわかる演出のオンパレード

映像やファッション、髪型や車までもがとにかくスタイリッシュ
一見バカバカしく無意味なセリフの応酬ですが、遊び心満載でユーモアの中にも品があり、いちいちおしゃれなセリフ回しがたまらない

手持ちカメラを多用した唐突なシーンチェンジ
当時としては目新しいジャンプカットを定着させた作品というくらいなので、なかなか斬新な映像表現にもシビれる

展開ははちゃめちゃなんだけど、リズム良くつながるシーンの持続が軽快で心地よい上に、とにかくスタイリッシュ

ゴダールと聞けば小難しいイメージで敬遠されがちですが、本作は比較的万人に受け入れやすいはず

ストーリーを追うよりも、映像のテンポや音楽のリズムを楽しむ
現代映画の映像表現を先駆けした革新的な作品なので、映画ファンなら必見の一本ですね

物語にぴったりで粋な邦題も素晴らしい

〈 Rotten Tomatoes 🍅97% 🍿90% 〉
〈 IMDb 7.9 / Metascore - / Letterboxd 3.9 〉

2020 自宅鑑賞 No.431 GEO
赤痢

赤痢の感想・評価

3.8
歳を取るのが怖い、に対しての、一番の欠点は臆病だよ、っていう返しが好き、その通りだよね
堂々としてる男女美しい
shun

shunの感想・評価

5.0
この主人公みたいに、ここまでかっこいいと、もう人生でやることない

この映画でやっている行動と最後以外が、想像できない
路上で撮影するので道ゆく人がカメラと俳優を不思議そうに見ている、タクシーでのカメラ割りや作家に問うシーンを何度か見返した、予告編も見返した
「臆病こそ最悪の欠点なんだ」
 ジャン・ポール・ベルモンドのミシェルは、かっぱらいで、女の尻を追いかけるクズなんだけれども、自由で、格好つけていて、当然ともいえるみじめな顛末さえ、サマになっている。あのタバコの吸い方を皆が真似したそうだ。

 ジーン・セバーグのパトリシアも自由奔放で、何とも言えず可愛く美しい。本当に光っている。

 そして、この映像は、みずみずしく、躍動感があり、60年以上前なのに、今だに新しい気がする。この映像の自由さに改めて驚かされる。

 久しぶりに観て、これがジャン・リュック・ゴダールの出発点なんだと、当時のフランス映画の価値観をひっくり返した画期的な作品とのことだが、飛び跳ねてる映像を見るうちに、そうかもしれないと思う。これが、「俺たちに明日はない」に影響を与え、世界に広がっていったとのことだ。

 こういう映像は今ではもう珍しくないが、懐かしい気さえする(2020.9.6)。
>|