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あいつの声のABBAッキオのレビュー・感想・評価

あいつの声(2007年製作の映画)
3.5
 未解決に終わっている児童誘拐殺害事件を、事件が時効後に映画化した2007年韓国映画。実話では裕福な家庭の子息らしいが、本作では誰もが知る有名キャスターの息子という設定。誘拐犯の執拗で、楽しむような電話、対応が混乱する警察、焦りと恐怖の中で深い心の傷を負う両親、最悪の結末。韓国映画らしい激しい感情描写、キリスト教文化の背景が日本社会とは異なるが、人の親ならこの両親に共感し、自分だったらと思わざるを得ないだろう。実話だけに救いのない結末に不満をもつこともできない。最後に流される実際の事件の犯人の肉声の持ち主が明らかになり、犯人が自らの非が悔いる日が来ることを祈るほかない。
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