ヤマギワ

タタミのヤマギワのレビュー・感想・評価

タタミ(2023年製作の映画)
4.0
2023年107本目(劇場92本目)

柔道映画というだけでもフレッシュだが、そこに加えてイラン・イスラエルのパレスチナ問題を絡めた社会派(こっちがメイン)。
ロッキー同様、試合の勝ち負けを重視ではなく、自分の自由や尊厳を賭けた戦いに胸が熱くなった。自分のことを省みず、妻の戦いを尊重する夫に涙腺が刺激された。自分であれば、親族の命の危険が晒されるようなものなら、すぐに棄権してしまいそうなもので、その役目としてはコーチが引き受けているのだと思う。ただ国が国民の尊厳を踏み躙ることはあってはならないと心から強く思える映画。だからこそ最後まで戦い続けた主人公に拍手したい、ガンダハル含め、日本人には到底理解し得ない、イランを中心とした中東の1つになれない断裂を一端を知ることができた。
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