白黒のパキパキ映像がクールで
試合会場の映像がとにかくかっこよかった
畳の白と観客席を黒く飛ばして、柔道着の白と青い柔道着のほぼ黒
コントラスト高い白黒映像がたまらない
緊迫感も白黒でより演出されるようだ
組み合いのときの映像も、顔を煽りで撮ったりもあった
準決勝でレイラの呼吸が乱れ、苦しそうにしているとき、ヒジャブ代わり?の顔を覆った布を外して、一心不乱に髪をまとめるシーン
イランを捨てて、自尊心を第一に闘いに向き合う瞬間が、力強く生の熱量が溢れ出ていた
レイラの回想シーン、ヒジャブを取ってクラブで夫さんと情熱的に踊るシーンも美しかった
イラン代表のレイラは、自国から、イスラエルの代表と戦うことから棄権するように言われていた
なんで戦ってはいけないのかが、良くわからなかったが、イラン政府はイスラエルの選手と戦うことを禁止していたと知った
先日「聖なるイチジクの種」という映画を観た
こちらもイランの社会問題を扱った映画
政府によって、個人の生き方を制限される国
そういった国で生きるということの困難さをわたしは知らない
映画を通して、日本以外で暮らすことの困難さを少しずつ目の当たりにする
とても怖いということは、漠然と理解した気はする
だけれども、リアルにはわからない
そのような国で生まれ育ち生活するということは、日常の判断にどのような影響があるのか
どのように思考に影響するのか
映画で観ているだけの日本人であるわたしは、レイラ頑張れと思う
が、その国、イランで生きる人々がこの映画を観たら、何をどう思うのか
とても怖い主題をスポーツという、受け取りやすいフォーマットで表現されている
受け取りやすさから、リアルな怖さが少しこぼれ落ちているようにも感じた