実話ベースのストーリーそれ自体はおおむね想像した通りの展開を辿る。卑劣な巻き添えを喰らう家族の様子も逐一明らかになるのであまりサスペンスとしても気が利いているとも思えず……。モノクロのソリッドな映像は悪くないが、実際の柔道シーンの足りなさとそれにかぶさる実況のあまりにも説明的な言葉数の多さにはちょっと閉口。それに、絵的に何か足したかったのかもしれないが、競技中にあんなに断続的にフラッシュ焚くか?
主演2人の女性は良かった。でも最後に「カメラに向かって一言」みたいなくだりは、そりゃ最後に説教の一つもかましたくなるというのはわかるが、最近の自分はそういうの必要ないモードであります。