たかちゃん

ゴールド・ボーイのたかちゃんのレビュー・感想・評価

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)
4.1
日本映画だが、日本=香港=タイ共同出資の金子修介監督作品。
次々と登場人物が殺される展開は、金子の『デス・ノート』を彷彿とさせる。大人(岡田将生)の殺人鬼を、突き落としを目撃したと恐喝する13歳の3人の子供。この子供たちも殺人を犯すが、殺す理由は自分たちを守るため、安息の場所を得るため、大人の支配下から逃れるためだ。しかし、大人(岡田)の殺人は自分の利益を得るためという浅ましさ。子供を応援したくなるが、知恵比べでは大人にかなわない。しかし、子供たちは、捕まって施設に入れられても、今の暮らしよりマシだ、という覚悟がある。この救いのない話の着地点は…。殺伐とした話なのに、やられたら、やりかえせ的ゲームのような面白さ。救いのないエンディングなのに、なぜか暗くないのは金子修介の持ち味だろう。
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