堪能メンなまあじ

ありふれた教室の堪能メンなまあじのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.8
本編冒頭
「0.999…と1は同じと言えるか」
その答えに対し
「これは証明か、主張か」

これがずっと付き纏う映画。
とにかくのめり込んでしまう99分間だった。
画面比が全編4:3?なのもリアリティに繋がってたかも

邦題は「ありふれた教室」だけど、原題は「Das Lebrerzimmer」なので直訳は『職員室』
確かにドラマが転がるきっかけは職員室だったけど、教室の風景も「ありふれた」と言われるとある意味ゾッとするかも

日本人からすると、ドイツの中学校ってこんな生徒の主張やら個性を活かした授業してるんだとちょっと面喰らうとこもあったけど、それを踏まえたおかげドラマが濃かった気がする

そういう個性や主張もあるからか、学校新聞…怖い

それと役者さんたちの演技が演技に見えずほんとの学校覗いてる感じ。
そしてクレジットからすると生徒たちはみんな本名で演じてるのね。


学校の中で盗難事件が相次ぎ、学校内でも当然問題視され議論の的になる中、ある教師(主人公)のとった行動が思わぬ結果を招き…


ゼロトレランス方式(不寛容方式)に対するアンチテーゼとも皮肉とも思えた作品だった

しかし、こんな場所にも生徒を立ち合わせるんだ!?という場面もあり、やはりところどころ環境の違いに戸惑いはしたけど、うまく言えないけどホント目が離せない

問題を解くアルゴリズム。
そういえば先生は1面すらも揃ってなかったよね…