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ありふれた教室のayutakaのネタバレレビュー・内容・結末

ありふれた教室(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公の「諦めない」という意志が
この物語の最後の細い糸の
様になり、物語は進んでいく。

自分の職場に於いても、
防犯上、というか誰かを疑いたく
ないからロッカーは施錠する。

この物語は、
ある学校で盗難事件が多発。
主人公である新任の女性教諭が
ある仕掛けを施すのだが。。

毎日飲むコーヒーにお金を
貯金箱に入れる職員室の教諭たち。
それを黙々と自分のポッケにしまう
教諭。

カンニングをした生徒に
説教をして、逆ギレされ。

優等生でありながら、
興味があれば無垢に首を突っ込む生徒。

「自主性」を盾に、
面白可笑しく学校新聞を作る、
ジャーナリスト気取りたち。

皆がヤリタイことをやり、
全てバラバラ。

経験豊富な校長も上手く舵取りできず。

でも、これは僕らが生きている
場所でも良くあること。
ありふれた景色。

女性教諭のアザを気付き心配したり、
どんなに意見の相違があっても
助けを求められたら、ちゃんと対応する
男性教諭。
この2つのシーンで、実は
どの先生も生徒や同僚の事を思っている
のが分かり徐々に光明が見え始める。。

これは、
熱意と正義感だけが頼りの女性教諭と
家族を疑われても信じつづける
強き意志がある男子生徒との○な話。

ラスト、女性教諭から借りていた
ルービックキューブを
全て揃えて手渡すシーンは感動。

過酷な状況においても、
パズルを解く冷静さ、聡明さ
諦めない、逃げない、
似た者同士の名シーン。

警察に椅子ごと担がれている姿は
誇らしく見えた。

素晴らしい。
誰が犯人かは二の次。
それが本題ではないんだね。

※『落下の解剖学』がダメなら、
これもダメでしょうね。
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