ヤベヒロシ

ありふれた教室のヤベヒロシのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.5
ある学校で起きた盗難に基づく、関係の崩壊を描く。

ある意味、「ありふれた」という前提内で最悪な流れになっていくのは面白く、確かにいろんな世界線ではこういう話もあるだろうなというところは無理なく観られる。

しょせん人間は他人同士、血につながりさえもないのであれば真にはわかりえないとでもいうか、社会、学校のイヤさみたいなのは存分に感じられて、鑑賞中の気分は良い意味で大変に悪い。
フラットな人間関係を好む私からしたら、主人公の熱のあるウェットな姿勢には関心するものの、もっとずるく適合してたちまわれないとうまく社会でやれないだろうというような、そういう不器用さは感じてしまった。

映画にゼロか1を求めるならもっとしっかりした結末をとも思うし、くどくて結局何だったんだよともなりえるから、私的には少しモヤモヤしてしまった。
主題が混乱と破壊なのだろうから、本当にそこに尽きる話、爽快感や起承転結とは程遠い作品ではある。

まあトータル、面白いか面白く無いかで言うと、まあまあ、微妙な満足度ではあった。
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