ひろゆき

ありふれた教室のひろゆきのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.6
銀幕短評(#732)

「教員室」(原題)
2023年、ドイツ。1時間39分、公開中。

総合評価 72点。

こんなことは ありますね。すこしの行き違い、ボタンのかけちがい。それが、エッと思う間にアッというまに、まさか あぶないかもなと思う方向に、どんどん状況が悪化する。舌禍(ぜっか)はこわいなあ。いちど口から発せられたことばは、元にもどすことはできないから。そこで失った信頼関係を修復することは、たやすくははない。ときに甚大な問題を引き起こす。覆水盆に返らず、ですよ。わたしは水どころか、盆までをよくひっくり返して落として割る人間です。

主役の女性教員の芝居はすばらしいですね。繊細で、表情やしぐさのすみずみにまで神経が行き届いている。対する こどもたちも優秀だ。あそこまであからさまなボタンのかけ違いは ありえないのだけれど、ほんとうの自然のなりゆきに見える。心理劇の やや弱いストーリー展開にも 息吹をうまくふきこんでいる。音楽もいい。ラストのショットがうまいなあ。

ときに かれらは何年生ですか? 小6中1くらいかな? ああいう年令のときは 毎日が生きにくい世の中だったなあ、わたしは。クラスでぱっとしなかったし、人間関係もむずかしいし、中学受験は落第したし。いまはそれらが終わって、ほんとうにせいせいしていますよ。みなさんはいかがですか?


(すこしコメントしました。)
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