Nove

ありふれた教室のNoveのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.9
どこの国でも教師の仕事は多忙だ。
子どもたちは、それぞれ悩みを抱えているが、試験の点数は、常に気になる。
クラスメイトよりも上なのか、下なのかで一喜一憂する。
SNSで繋がり、権利は強く主張する。
学校では、あらゆる問題が起こり得る。
社会と同様に盗難があり、真実を見つけることは困難となる。
教師のなり手は減り、どの学校も人手不足に苦しんでいる。
親の対応も容易ではない。
新しく赴任してした先生は、生徒のためにと、多彩な指導を試みるが、批判的な目で見られたら、全ては裏目に出てしまう。
教師とは、万能な聖人でなければ、ならないのか。
どんな行動でも、倫理的に正当性があり、正しい対応を行わなければならない。
おそらく司法試験に、合格しているくらいの知識が要求されているのだろう。
その割には、仕事に対する経済的な対価は低い。
このような状況で、どんな人が教師を目指すだろうか。
子どもたちは、将来教師になりたいと思うのだろうか。
多くの課題を問題提起した映画ではあるが、この解決は、ルービックキューブのように、一気に解けるものではない。
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