がく

アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家のがくのレビュー・感想・評価

5.0
スクリーンが窓となって、暗幕の先に自然な奥行きが広がり、現代美術家アンゼルム・キーファーのアトリエ探訪が叶う。

想像を超えた巨大な空間で作家がダイナミックに制作する様子や実孫の姿を通して来歴が語られるなど、映像の美しさだけでない、至れり尽くせりの素晴らしく幸福な映画体験!

映画に求める「旅」を叶えてくれる理想的な映画体験の一つとなった。

「誰のせいでもない 3D(原題Every Thing Will Be Fine)」でも見せてくれた、アクション映画のためではない、この世界をありのまま写し撮るというこの方向で3D映画を届けてくれる作家の登場をずっと期待しているのだが、これからもヴィム・ヴェンダースご本人による更新を待つしかないのかな…
がく

がく