中盤から結末がわかって涙が止まらなかった。よくある設定と言えばそうだが、それとはまた違う何かがある。映像やセットの美しさ、儚さが感じられる。台湾の暖かい人柄と風景。対して、日本の青く厳しい寒さの中の美しい景色。その対比が良かった。アミが台湾に来て短い間でも楽しく過ごせて救われたのも、アミが生きてきた世界を見ようと、18年の時を経てジミーが日本に来てアミが抱えていた伝えられなかった思いを知ったのも、いろいろな思いを感じた。
ジミーとの旅を通じて徐々に過去のことが明らかになっていく。台湾でたくさんの人に囲まれている記憶が明るくて美しいが故に、日本で一人で旅をするジミーの姿が切なくて苦しい。しかしその旅の中でもいろんな人に出会って、アミの「旅は何が起こるかわからないから楽しい」を実感する。
トンネルを抜けた時全ての音がなくなって、二人と同じ目線で外の景色を見る演出ほんとに良かったな。
清原果耶ちゃんが歳上に見えて、シュー・グァンハンが18歳を演じる時は18、36歳を演じる時は36に見えるのがほんとにすごかった。そして日本語がうまい…！たくさん練習して勉強したんだろうな。すごくスムーズだったし、台湾の時のカタコト感と、日本の慣れた感じの違いも出していてすごかった。
ランタンを飛ばすシーンでは、日本と台湾の時の記憶が交互に映されて、台湾ではアミと歩いているのに日本ではジミー一人だけで進まなくてはならず悲しくて涙が出た。
行かないで、と言ったジミーは、反応のないアミに聞こえてないんだろう思って続けて何も言わなかったけど、アミにはちゃんと伝わっていて、それが後半わかってまた苦しくて涙が出た。
人生の中で二人が一緒に過ごした時間は、本当に少なかったと思うけれど、互いが大きな存在になっていっているのがわかって素敵だった。
ミスチル聴く？っていうのいいな。エンディングの歌詞も泣けます。
台湾行きたいな。また見たい映画でした。
