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青春18×2 君へと続く道のopokoのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.9
2024/05/06鑑賞、109シネマズ名古屋

ゴールデンウィーク大本命の作品鑑賞。

作品中に出てくる、岩井俊二監督の「Love Letter」から情報も得て万全の態勢で参戦。

ストーリーは、台南のカラオケ店で知り合ったバイトのジミーと日本人のバックパッカーアミの心の中での恋と、ジミーが新しく羽ばたいていく話。

フォロワー様のレビューやYoutubeの考察動画を多少見ていたので、悲恋物であることは承知していたが、自分の予想を遥かに超えた作品だった。
書きたいことが頭の中にあふれてくるが、何から書いていいかわからないほどだ。

主演の清原果邪さんは、NHK「透明のゆりかご」で独特の存在感を感じ注目していた女優さん。過去作はなんとなくストーリーと彼女に対する私のイメージが合わず見送っていたが本作は、イメージにぴったりと感じていた。

もう一人の主役ジミーを演じるシュー・グァンハンは初見でしたが、18歳と36歳が全く違う表情で、眼鏡に起因するかもしれないが、同じ人には思えなかった。そして、声がすごく好き。日本語はセリフとはいえ、短い言葉で想いを語るシーンはどれも涙腺を緩ませる。
眼鏡姿の横顔が、オリラジの藤森慎吾ちゃんに似てると思ったのは私だけでしょうか。

日本側の脇を固めるキャストも盤石。松重豊、黒木華、黒木瞳、道枝駿佑は出番は少ないが、確実に爪痕残している。特に黒木瞳は今までは宝塚の娘役トップの雰囲気が役柄選びにも出ていたと思うが、本作は田舎のお母さんは今までにない役柄だし髪の毛も白髪交じりで、年相応の役柄を演じることを許容したのかなと感じた。

ロードムービーの側面では、ジミーが日本で色々な人の優しさに触れてアミのところまで行くことができるが、それぞれの優しさが沁みてくる。

なにわ男子の道枝駿佑君は、違和感があるかなと思ったが、無邪気にジミーとの距離感を縮め、バックパッカーとして日本の景色を心でとらえることを伝える等いい役だったと思う。役柄が軽いのとふとした表情が、ぱーてぃーちゃんのすがちゃん最高No.1に似てるなと思って少し笑えた。

ジミーがアミに会いに行く過程で、アミと過ごした日々の回想シーンになるが、ジミーのアミに対する想いまで回想されていき、すでに涙腺ゆるゆるになる。

一番驚いたのは、ジミーがアミに会えないことをわかったうえでの旅だったということ、そしてそれは何年も前にわかっていたこと。

アミが隠していたことを表現するのに、病床シーンも必要だったのかもしれないが、私としては呼吸器を装着しているシーン等はいらなかったと思う。

かなり早い段階から、涙があふれ途中嗚咽するほど泣いたせいか、途中で頭痛がするほどだった。号泣映画№1。心のデトックスもできました。

近々、台南に行きたい。
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