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青春18×2 君へと続く道のyadokariのネタバレレビュー・内容・結末

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

日本文化へのリスペクトがある台湾映画なので高評価なのは頷ける。『Love Letter』とか好きな人は感動するだろう。しかし(これから先はネガティブ評価になるから読まない方がいいかも)、映画をデートで使うのはいい気分ではない。それもポップコーンを食べるなんて。いかにもシネコンが好きそうな者の映画と言えばいいのか。台湾映画って、こういうセンチメンタル路線が多いような気がする。それも恋する女性が死ぬのは、斎藤美奈子も言っていたけど日本文学の男性作家に多いタイプの甘ったれた者の映画なのである。ランタンの気球とか環境問題はどうなんだとか詰まらないところに目が行ってしまう。風景とか綺麗すぎてそんなのファンタンジーなだけだと思ってしまうのだ。普通の人はそうは思わないのだろうけど、日本映画でもこういう綺麗すぎる映画は駄目だった。それに最後に答え合わせをするようなシーンは余計だと思う。そこまで解説しちゃうかな?まあ、泣いている観客もいるので、感動する映画なんだろうけど。ミスチルや岩井俊二やスラムダンク辺りに感動する人はお勧めかな。ただ一人旅の映画なのでそこは良かった。若い時というかいつでも旅するような人でありたいというのは納得だった。そんなに人と出会えることはないと思うが黒木華のようなネットカフェの定員がいたらいいなあ、と思った。

岩井俊二は前の世代で今は濱口竜介監督の時代なんだと思う。映像が綺麗すぎても。芭蕉の辞世の句を捧げたい。

「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る 芭蕉」
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