太田康裕

青春18×2 君へと続く道の太田康裕のレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.5
原作未読(というか日本語版出して…)

悪くない。悪くは無いんだけどね…。
というのが見終わった感想。
18歳と36歳を演じたシュー・グァンハンはどちらも違和感なくて(実年齢いくつよ?)と不思議になるほど。


以下、例によって決定的なネタバレはさせてないけど勘の良い映画ファンは色々気付いちゃう書き込み。











後半は劇場のアチコチからすすり泣き聞こえるし、隣の20代と思しきお兄ちゃんは号泣してて
(あぁ刺さってるんだなぁ)
と謎の上から目線でいた。

僕のレビューを読んでくれてる人は(いるのか?w)気付いてるだろうが僕は映画観ながら号泣するタイプ。

なのに、場内の客を観察してられたのは号泣どころか泣きもしなかったから。

冒頭に書いたように決して悪くはないのだけど決定的な欠点が本作にはあって、そこまで入り込めなかった。

その欠点。
これ最後に明かされる旅の目的を伏せたまま話を進めようとするから日本編のバランスが色々おかしい事になってて、そこが気になって気になって。

そもそも構成も日本編メインで所々に短く台湾編が挟まると台湾編は場所がほとんど動いていないので違和感なく見られるハズなのに逆なので日本編が物凄く雑に見える。
道枝駿佑も黒木華も黒木瞳も松重豊も全然印象に残らない。

それは「真相」伏せるから行動や会話のおかしさを誤魔化す為に日本編を短くしなきゃいけなかったんだろうなぁという側面もあるだろう。

そう。
この映画最大の欠点は「真相」伏せちゃった事。
これ早々に「真相」明かして、旅で出会う人とのアレコレで過去を思い出し、その感情を収めるべき所に収める構成なら、もっとずっと良い映画になったのにと思えて仕方なかった。

あと、台湾編の主人公の態度。
今の価値観で見ると相手が「恋人いる」って言ってながら、さり気なくゴリ押しするのは大丈夫?と思わなくもないが、ゴリ押ししないとラブストーリーにならないという表現バランスの難しさを思ったりもした。