Salamet

青春18×2 君へと続く道のSalametのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
5.0
予告を観ただけでじわっと泣けてしまった本作にめちゃくちゃに期待して観にいったけど、越えてきた。

どのシーンも切取りたくなるように綺麗だし、どのシーンもグッと心が苦しくなるような切なさがある。
18の頃のわちゃわちゃ楽しいシーンも愛おしさで切なくなるのは、自分の年齢のせいだけではないと思う。
楽しい思い出がキラキラの夏で、回想していくのが真っ白な雪景色なのも素敵だ。
結末というか…2人の未来はもうなんとなく予想できた上で観るストーリー展開の素晴らしさ。123分がちょうど良すぎる。最後の曲までしっかり全部良い!
過去と今の切り替えが、何かを見て、聴いて、ふと思い出すジミーの気持ちに沿っている。そこがなぜか、自分の記憶を辿っているかのような気持ちにまでなった。
ジミー役のシューグァンハンさん33歳なのに18歳は18歳、36歳は36歳にちゃんと演じ分けられていて、どちらから撮影したのか気になるのだけど、18歳は日焼けして肌が油っぽくて若者!ってかんじだし、36歳は少し疲れていて色白のいい男になっている。
あと、日本語も年齢とともに上達してるかんじとかさすがに凄い。
清原果耶ちゃんの透明感は一目惚れするわな。だし、無邪気なようで、大人びているようで……儚さが漂っているアミがほんとに魅力的だった。
ジミーの旅の途中で出会う人たちも、そんなことある??なわけだけど、いや。あるわ。ジミーならある。という謎の説得力があって自然に観れる。楽しい展開だったし、無駄がない。


想いを口にできていたら…は考えちゃうけど、らんたんを一緒に飛ばした時のハグがシャイなジミーにアミが伝えた言葉以上の想いで。そこでアミに寄り添って約束を守ったジミーだからこそのかけがえのない青春。

ジミーのお父さんが言っていたように、こんなに素晴らしい出会いをみんなが経験できるわけではないから。
その柔らかい後悔すら2人の愛おしい宝物。
ラストはジミーが前を向いているのが嬉しいし、清々しくて、さらにそれが桜が綺麗な春とか最高。

しばらく引きずるし、また観にいきたいと思う作品だった。あー泣いた。泣いた。
Salamet

Salamet