藤井道人監督の映画を見るのは初めて。
見終わって全体通して考えたとき、話の内容的には、
『世界の中心で、愛をさけぶ』的なベタな青春恋愛映画なんだけど、薄っぺらい感じはしないのは、監督の演出力と、台湾の町並みが生み出す画力と、役者の力の強さかも、と思った。
特に18歳と36歳を演じ分けたジミー役のシュー・グァンハンがとても良い。
ただ、もしこれが全部日本が舞台で、
ジミー役も有名日本人俳優とかだったら、
お腹いっぱい量産型恋愛映画になってた気もする。
それから、ネタバレになるのであまり詳しく書けないけども、清原伽耶演じるアミのある設定やあるシーンのビジュアルにリアリティ無さすぎて少ししらける。
ジミーが日本での旅の途中で出会う人達が、あまりにも偶然が過ぎてて都合良すぎな気もした。
あと、エンディングテーマがミスチルだったんだよな。。。
私は、これまで生きててミスチルの曲に心を動かされたことがない感受性なので、エンドロールに流れてきたミスチルにげんなりしてしまった。
ここは台湾のバラードとかがよかったな。
私には、こんな綺麗な思い出として忘れられない人、もう一度会いたい人がいない。
会いたいのに、もう会えなくなってしまった人はいるけれど。
こんな綺麗な青春を送る素質と才能が、私には無かったように思う。
もしくは、綺麗な青春だったのかもしれないけど、それに人生のきらめきや切なさや愛しさを感じる心は、人より薄い気もする。
いい大人なので、感じているかのように自分の心を騙す事はできますけども。
薄情ではないけど、愛情が深いタイプでも無いんだろうなと思います。