ゆみモン

清作の妻のゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

清作の妻(1965年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

古い日本のムラ社会の在り方がよくわかる作品。

若尾文子は、黙っていると貞淑な良家の夫人…といった美しさだ。が、芝居では妖艶な女にも悪い女にもなる。凄い演技力だ。

愛する清作を自分の側に置いておきたいがために、清作の両眼を潰すなんて、なんて激しいお兼の愛情だろう。
何も見えない不自由な身体になって、自分が清作の身の回りの世話をして畑仕事もしなくてはならなくても、お兼は幸福そうだ。もう清作は、どこへも行かず、一生自分の側にいるのだから。
はじめはお兼を恨んでいた清作も、お兼の自分への愛情の深さに気付いて幸福になったのだと思う。

お兼が母の死後に引き取って世話をしていた、親戚の知的障害者施設の男性がいい味を出していた。