正直ストーリーよりもひとつひとつのエピソードの解像度の高さに頷くタイプの映画かと思う。留学とかワーホリ行ったことある人は苦い思い出が蘇るのでは。留学に来てる同郷(および東アジア近辺)の人たちのクセの強さとか、気が大きくなってる感じとか。
映画としては、ニュージーランド渡航後の苦労的なものはあっさりと流されて、〜3年後〜みたいな感じで物語が進んでいたので、本当に「韓国が嫌いで」の段階で終わってしまった感。ケナも、韓国での(窮屈とはいえ)安泰な生活を捨てて、異国でバイトしながら大学院の学位取るくらい気概のある人なんだから、もう少しそこを掘り下げて欲しかったなあ。
ただ、映画だから「で、ケナはどう変わったの?」という感想が出てしまうだけで、現実的に考えると、母国で無闇に心身をすり減らしてそれでも誰も責任なんか取ってくれない中で人生を送るくらいだったら、勢いで海外行ってまえ〜くらいのテンションで生きてたほうがいいと思う。YOLO〜