Breminger

スリ・アシィのBremingerのレビュー・感想・評価

スリ・アシィ(2022年製作の映画)
3.0
朝っぱら、眠たい目をこすりながらレッドブルをキメて眠らないように朝イチの回で鑑賞。

朝っぱらと夕方前という仕事柄後者が行きづらい時間帯なもんで、映画館もなぜこの時間帯にした…とブツクサ言いながら観ました。特典はポストカードでした。

BCUというインドネシア版のマーベルやDCの類いで、第一弾は2020年に公開されていたみたいですが、その頃は地方住まいだったもので、その作品の存在自体知りませんでした。予習しとけばよかった…。

テイストはマーベル、中身はDCと既視感のある内容の上、戦闘シーンもかなり単調で、上映時間も2時間強あるので早い段階で飽きがきてしまいました。

アラナが生まれてから速攻子供時代の回想に移ったと思ったら速攻で大人になるという展開の速さにいきなり追いついていけず、原作を読んでる前提で進んでるのかなと早速きな臭さを感じてしまいました。
どうも怒りがマックスになると能力が解放されて超強くなるというこれまた既視感のある能力だったところで一つガックリしました。

総合格闘技で負けなしだったアラナに金持ちの息子かなぜか勝負を仕掛けて、八百長で負けてくれなきゃジムを潰す的な事を言ってきますが、一回逮捕されて顔も知られているのにこれ息子側にメリットってあるのか?と疑問に思いながら観ていました。

アラナを演じたペフィタ・ピアースさんの格闘シーンはとても良かったです。生身での闘いはやはり燃えるものがありますし、打撃の強さに攻撃されてから反応してからのカウンターに、1対1でもストレートに挑むかっこよさ、最近のアクションでのトレンドの足技もしっかりと入っていてとても好みでした。
ペフィタさんが良かっただけに、周りのキャストのアクションの凡庸さ、やられ役の方々のバリエーションの無さが気になってしまいました。改めて優れているアクション映画はやられ役の方々の仕事が偉大だなぁと思いました。

VFXやCGのクオリティは可もなく不可もなくといった感じで、最初の噴火のシーンとかは見応えがありましたし、壁蹴りのシーンなんかも良かったんですが、瞬間移動や高速移動のシーンでなぜか安っぽく見えてしまったのが残念でした。スローが用いられるシーンもあまり上手ではないのか、ただスローにしているだけ感が強くて萎えました。
炎の能力を持っているという割にはそれを全面的に押し出していくのかと思いきや、基本は拳で闘っていくので、能力の必要性とは?と何度も疑問に思ってしまうくらいには歯応えがありませんでした。アクションが素晴らしかったが故に、後半の能力フル活用が残念だった「シャン・チー」とはまた逆の悩みになってしまいました。

ヴィランなんていたっけ?レベルで印象に無くて、急に出てきたと思ったらさっさと逃げていってしまうしで、金持ちの息子とその仲間の方がヴィランの立ち振る舞いをしててアンバランスでした。

エンドロール後、組織への勧誘と新たなヒーローの先行登場とヒーロー映画お決まりの流れが出てくるんですが、いかんせんインドネシア映画を観る機会が無いもんですから誰が誰だか分かりませんし、スリ・アスィも超パワー+炎の能力だったのに、次の人も超パワーがベースにあるのかと思うとバリエーションの幅狭くない?と不安になってしまいました。
ペース的に忘れた頃に3作目が来そうですが、なんとか挽回して面白い形でユニバースしていけばいいなと思いました。
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