あんのことのtakのレビュー・感想・評価

イタリアネオリアリズモのような映画だなと思った。

主人公の杏はあのコロナ禍の日本そして今でも続く外野の身勝手な大人達がターゲットにしているあらゆる社会的弱者を象徴する人物として複合的に描かれていると感じた。

ラストのブルーインパルスがまさに昇竜のごとく飛行機雲を出しながら飛んでいるシーンは、貴方達もコロナ禍を生き抜き、そして今を同じように生きる我々に衝撃と怒りを観客に与えてくれるだろう。それはあるはずの現実を無関心を装って見ないふりをしていた我々への戒めなのかもしれない。