河合優実さんが素晴らしすぎる。
最初から最後までずっと凄かった。演じているというより＂居る＂という感じ。
食事の仕方や文字の書き方、すべての仕草から杏という人物が確かにそこに居て、生きていることを感じられた。
作中で何度も登場する窓。
閉まれば閉じ込め、開ければ開放される。この作品にぴったりのモチーフだった。
そしてこれが実話ベースだという事実。
涙もろい私ですら、「私が泣いてはいけない」と思わされた。
母親が本当にろくでもない奴なんだけど、あのモンスターを作り出してしまったのもまた、私たちの暮らす社会なんだよなと思うと胸が痛む。
自分の生きる世界の正しさ、豊かさなどについて考えさせられる1本だった。
