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あんのことのakaneのレビュー・感想・評価

あんのこと(2023年製作の映画)
5.0
コロナが奪ったものって本当に沢山あるな。
「新宿野戦病院」でもコロナ・コロナ対策への恨み節が炸裂していた。
人々の繋がりを断ったコロナ憎いね。

新聞記事に着想を得た作品とのことで、どこまで事実なのか朝日新聞の記事を読み漁ったので時系列でまとめます。
⚠️⚠️ネタバレ含みます⚠️⚠️







事実
・小3 不登校
・12歳 母から売春強要
・14歳 暴力団から勧められ薬物使用
・2016年21歳 薬物で逮捕
・元刑事の勧めでセラピーに参加
・介護福祉士を目指し、働きながら小学生ドリルで自習
・2019年秋 朝日が記事にし、夜間中学学習支援員が彼女に手紙を出す
・翌春から夜間中学入学が決定、それまでの約半年間は支援員と毎日4時間自習、仕事は休職に
・入学式で新入生代表の言葉を任される
・20年3月 支援員の自習指導、セラピー、入学式そのすべてが中止に
・4月 授業は休止、郵送で課題を送るが彼女から提出がなく、切手代のお金がないとのことで支援員が3千円送金
・同じ頃 元刑事は頼まれて2万円貸す
・電話口で呂律が回っていない様子
・4月20日 警察からの任意の尿検査に応じる
・母親の暴力回避のためこの頃シェルター入居、ここまではずっと同居
・4月末 生保受給と薬物リハビリ施設入所のため役所へ行くが本人拒否「コロナのせいで何もかもなくなった。もうどうでもいい」
・尿検査が陽性、5月8日に逮捕見込と告げられる
・5月2日 元刑事と電話「もうどうでもいい」「どうでもよくないから頑張ってきたんだろ。諦めない努力をしないと」「わかった」
・5月4日シェルター近くで亡くなる
・10月 元刑事が薬物更生相談者の下着撮影容疑で逮捕


ということで、切ないけれどほぼ事実通り。
シェルターで預かった子ども関係は記述なし。
刑事が逮捕されたのは亡くなってからとのことで、(彼女が被害を受けていなければ)刑事への印象は良いままだったのかなと思うとそれは救い。
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