映画『サイレントナイト』
春の復讐祭り。
監督はジョン・ウー!
主演はジョエル・キナマン。ジョエルを主役にするところ、流石ジョン・ウー。味方する刑事がキッド・カディ。
クリスマス・イブ、ギャングの銃撃戦に巻き込まれ息子を殺され、自身も重症を負い声を失う。タイトルはそういう事。
次にやってくるクリスマス・イブにギャングを壊滅させる計画を立てる。
身体を鍛える。ナイフ、射撃の訓練。ムスタングを購入し、ドリフトを練習。長めのトレーニング・シークエンスはクライマックスに伏線回収しまくり。
ジョン・ウーの容赦ない暴力描写、もちろんスローに、2丁拳銃シーンもあり。以前よりはリアル方向にアクションは飛びながら撃つとかのアクションは控え気味。それでもジョン・ウーの世界観満載。これまでも復讐がテーマの暴力を描いてきたが、今回の主人公は人を殺すことに若干躊躇し、嘔吐もする。『アマチュア』も同様だった。挽歌シリーズのどれか思い出せないけど、「本当の復讐は、そいつの愛するものを全て奪う事だ」みたいな台詞がある。確かに、最愛の人を殺されたら、相手の家族も飼ってる犬もメダカも皆殺し、目くり抜いて舌も切って両腕両足も切断して生かしておくのがもっとも残忍な復讐。そんなことできるのサイコパスだけど。
あっ、そんな発想もありか!
街並みがリアルと思ったら、撮影はメキシコシティ。そういえば、空港から市街地に向かう途中にスラムのような街並みが続いていた。
最近あまり観ない復讐モノの定番展開だったけど、久々に気持ちいい展開に面白かった。ギャングをもっと痛めつけて欲しかったな。
ぶっ殺すぞ!こら!と叫びたい春。