たけまる

ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだのたけまるのレビュー・感想・評価

4.2
学生運動?全共闘?無知のまま観てきました。
共産主義を掲げて彼らは何と闘っていたのでしょう?
そもそも革マル派と中核派は元は兄弟のようなものだそうで、これも内ゲバ内輪揉めなのか。
いま何故か共産主義、共産党って言葉になんとなくヤバいイメージがあるのはこういう事があってなのか。もっと前からなのか。

昔、共産主義の意味を調べて、財産の共有により階級や搾取のない万人の平等を目ざす。とかあって、その意味だけ素直に受け取れば夢のような理想的な社会だと思ったのだけど。
それを平和的に目指す事はできなかったのか、革命的暴力のような過激なおかしな手段しかない道なのか。

自分らの正義に酔って他を排除する集団の感じは今も変わらず恐ろしく、いろんな所で感じるし見かける。
あんな風になるわけないと思う反面、常に気をつけておかないと誰しも知らずにそうなるんだとも思う。

共産主義の名のもとにブルジョア階級、大企業に金を払う必要はないって、電車の切符をみんな買わずに乗った話で、その世代の人達から映画館で笑いが起きてた。俺たちもやってたな、そうだったなって笑いに感じたけど、ひどい理屈だってだけかな。
その後の市井の人が営むおでん屋でも、金を払わず踏み倒してた件は、明らかにおかしいんだけど、当時の人らもこれはダメだけどとわかってやってたのか、集団心理でそれすら本当に正当化してしまってたのか、、

あと、再現VTRのようなドラマパートの会話の拙さに笑ってしまった。お前はスパイだ、スパイじゃないなどの繰り返しばかりの馬鹿げたやりとり。実際のところがわからないから誇張、単純化されてるのだと思って見てたけど、あれが狂気と思えないほど、狂った空間になっていたのかと怖くもなった。
大友良英さんの音が凄かった。あの音だけでずいぶん引き込まれた。

この勢いで山本直樹のレッドも読むべきか
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