このレビューはネタバレを含みます
野村萬斎主演「陰陽師」に慣れ親しんだ身としては、映像のハリウッド的ダイナミックさと小道具やCGの大盤振る舞いっぷりに時代の変遷を感じた。
ストーリー捻りはないし、博雅と徵子内親王とのやり取りもあんまり掘り下げられてない。けど、惟宗の舞はカメラワーク共に完璧だし、土壇場召喚龍はカッコ良過ぎて、平安っぽい映像美を観る映画としてはとても良いんじゃ無いんでしょうか。大衆ウケしやすい、ハズレでは無いので人を誘えるタイプ。
個人的に博雅は結構ハマってたけど、晴明はみんなのイメージの晴明じゃ無かったのでちょっと乗りづらかった。
野村萬斎安倍晴明も急に博雅を失いそうになって慟哭するけど、此方は人外感増し増し+伊藤博雅がぽやぽや良き人って感じなのでまま納得。それに対して今作晴明は両親の仇に拘泥したりとかなり人間チックよりなのに沸点がよく分からなくて謎。狩衣等着物はよく似合ってて眼福でした。