クリスティアン・ペッツォルト長編デビュー作(TV映画)
化粧品会社のセールス女性二人が反発しながら現状に嫌気さして逃避行するクライムドラマ。
ベテランセールスのカリンと彼女の新しい上司の恋人ソフィーが組まされ営業に回る。
営業職あるあるな設定。序盤は若さに嫉妬するベテランと若さが今持てる最大の武器と思っている若手の姿が描かれる。
反りが合わなくても腹割って話してみると気が合うかもね…のパターンだったが、彼女たちの鬱憤は溜まってるし届かぬ夢は諦めきれず、短絡的な行動に出ちゃってシスターフッドとクライムドラマがミックスされていく。
いい大人がこれかというのはさて置き、吹っ切れた彼女たちはもう後戻りするつもりもないようで。
腹くくってショボい仕事や男性優位社会の窮屈からはおさらばだ!とはいかない現実。
そうなるよねって展開なんだけど、ラストがね…
誰もハッピーではないが思わぬ形で目的は果たしているとも言える。モヤモヤするエンディング。