このレビューはネタバレを含みます
本作品は、"街の人に寄り添う政治"の実現を目指し、中央線沿い荻窪の政治家になるべく、ある1人の女性が奮闘するドキュメンタリー映画。
精一杯街のひとりひとりの想いをくんで動こうとするも、前人未到のその思いを市民一人一人に、わかってもらうのは難しい。想いを汲んだつもりが全く気づいてもらえず跳ね返されるなんてこともしばしば。対話して初めて和解するなんてこともしばしば。
その人にどんな苦労があってその人のためにどれだけ時間を割いて活動しているか、
今回のようなドキュメンタリー映画で語られなければきっと活動の裏側は、推し量れども、その人の真の思いとしては知ることはなかっただろう。最終的には、何度も挫折しそうになるも、励ましと信念で接戦のうえ当選を果たす。
先日韓国・釜山で開催された世界選手権では日本代表が世界一の中国に惜しくも敗れた。対戦後のインタビューでは今後の闘志を語っただけだったけれど、これから楽しい事もあると思いますが、大変な練習も重ねるのだろうと思いを馳せた。Instagramでもテレビでも、新聞でもなんでも、基本的には綺麗な面だけが映る。その人の苦労や葛藤はのぞいてみないと見えない。
何のために行動するか。頑張って疲れるのは誰かの想いを背おってなにかとたたかおうとしているからかな。楽しんで頑張るのも素敵だけど、背負って頑張るのはまた違うなって思う。力にもなるけど重みにもなる。
ふと、国内の興行収入400億円を突破する大ヒットアニメ鬼滅の刃の、鬼のくびが切れない胡蝶忍、鬼の妹を背負う炭治郎の気持ちを推し図りながら、だれかもかだれかのためにたたかっているのかもしれないな、とそんなふうに感じたとともに、難しいと思っても価値あるもののためには戦わなきゃならない時もあるし、そのためにみんなで勝ちにいくってかっこいいなと思いました。まずは身近なことに関心を寄せてみるのも素敵かもしれませんね。ありがとうございました。
ps.地域自治=ミュニシパリズム。
杉並区女性区長が目指した統治です。
まずはよかったら、
音楽から、聴いてみてくださいな。