このレビューはネタバレを含みます
ここ数年観たものの中で一番大切かもしれない。自立と脱出とシスターフッド。
最近の映画だけどあえての白黒で、どの画角も美しくなるよう計算されていて、ずっと1枚の完成された絵のような構図。最初のデリアが道を急いで歩いていくシーン、周りの人たちはみんなゆっくりとデリアとは逆方向に歩いていって、彼女だけが浮き上がって見える。曲の使い方も良い。シリアスで苦しいはずのシーンに華やかな曲が流れて、彼女は踊るように殴られて、そのアンバランスさが美しい。
邦題がダサい。ドマーニ!に言い換えなくても、C’è ancore domaniで十分美しいでしょ。まだ明日はある。愛のことづてっていう訳は素晴らしいからそっちを全面に押し出せばいいのにー。