このレビューはネタバレを含みます
今回は過去作と比較するとトップクラスでアクション多め、スピード感のある内容だった。分かりやすい見どころには平次と和葉の恋模様が設定されているけれど、個人的に感じた見どころはコナン・平次・キッドの共闘。
ライバルであり友人であるコナン&平次と、探偵・怪盗として一定の距離を保つコナン&キッド。3人が事件に立ち向かう姿は、互いが肩書き関係なしに同い年だからこそ曝け出せる等身大の状態でいるようで、見ていて楽しかった。
それから、今回のキッドは全体を通して“まじっく快斗”を感じる描き方だったと思う。中森警部が撃たれたシーンでは“黒羽快斗”としての焦りが出ていたし、余裕綽々な普段とは違った”人間“な部分が要所要所で見られた。
そして、平次が和葉に告白して成功するシーンは原作で描いて欲しいと思ってるから今回も失敗してくれて安心。でもそれが勿体無いと思うくらい平次のセリフは良かった。
個人的に「なんか好き」っていう感覚には価値があると思っているのだけれど、今回の告白はそれをきれいに言語化したもので、その言い回しがすごく好きだった。青山先生に感じる言葉の丁寧さが表れてた場面だったと思う。
そして衝撃だったのは、①工藤優作と黒羽盗一が双子の兄弟だった②黒羽盜一が生きていた、ということ。
特に②が確定したことでストーリーの見方が変わってくるから、もう一回まじっく快斗から読み返そうと思った。
これらがどう原作で明かされていくか楽しみ。