ToSh

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のToShのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「こういう謎解(かけひ)きは、得意だろ…?」

「ついに明かされる、“キッドの真実”──」。

青山剛昌の人気漫画『名探偵コナン』のアニメシリーズ劇場版第27弾。函館にある斧江財閥の収蔵庫に、ビッグジュエルと呼ばれる宝石を追い求めているはずの怪盗キッドから、新選組副長・土方歳三にまつわる刀を狙うと予告状が届き……。

手がかりになるアイテムをコナンや平次とキッド、そして別の勢力が奪い合い、それが揃っても解けない謎に挑むといった展開で、最後まで目を離させない。
さすがミステリー作家の大倉崇裕が脚本を手がけていると思わせてくれるくらいに入り組んでいて、江戸川コナンや平次といっしょに暗号解読に挑み、推理を重ねて真相にたどり着く楽しさを味わえる。

ストーリーの中で、『名探偵コナン』をはじめとした青山ワールド(『まじっく快斗』、『YAIBA』)の住人たちをそれぞれにしっかりと見せ場を用意した上で活躍させているから素晴らしい。
メインとなるのはやはり平次で、すべての謎を解く鍵となる刀を探し回ったり、その刀を横から奪おうとしているキッドを追い詰めたりといった活躍ぶりで平次ファンを喜ばせる。

そんな平次と"相思相愛"であるにもかかわらず、言葉にできずにいる遠山和葉との関係も今作の見どころ。結末に向けて二人の絆の深まりが描かれ、その未来について希望を抱かせる展開です。

平次の婚約者を名乗り、和葉とは恋のライバルである大岡紅葉やその執事である伊織無我の行動が、北海道の観光スポットめぐりになっていて、中心的な舞台となっている函館も含めて北海道への興味を誘ってくるところも今作の特徴。タイトルにも絡んでいる、函館山から見下ろす100万ドルの夜景がどれだけの美しさなのか、アニメも素晴らしいが実物も見てみたいと思わせる。

一方、怪盗キッドに関する新たな謎が明らかになり、ラストではキッドの血筋と彼の行動の真意が解き明かされ、衝撃のラストへ。
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