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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦のToShのレビュー・感想・評価

4.0
インディ(ハリソン・フォード)は、大富豪ドノヴァン(ジュリアン・グローヴァー)から、イエス・キリストの聖杯の探索を依頼していた調査隊の隊長で、インディの父親であるヘンリー・ジョーンズ教授(ショーン・コネリー)が行方不明になったと聞かされる。インディは、父の友人ブロディ(デンホルム・エリオット)と共に、ヘンリーが最後に消息を絶ったヴェネツィアに赴き、父の助手エルザ(アリソン・ドゥーディ)と合流するが・・・

初代007を演じた名優、ショーン・コネリーがインディの父親役を演じるシリーズ第3弾。キリストの聖杯をめぐり、インディ親子とナチスとの争奪戦がヴェネツィアからトルコ、そしてベルリンへと繰り広げられる。リヴァー・フェニックス演じる少年時代のインディのエピソードも描かれ、そのルーツが明らかになるのも見どころ。

笑いあり、アクションありのドタバタ劇のなかに2人の親子の絆が垣間見られる、心温まるアドベンチャー映画となっています。


こぼれ話
インディの父親ヘンリーを登場させるにあたり、スピルバーグはすぐにショーン・コネリーを思い描いたという。原案のルーカスは、ヘンリー教授を「ちょっといかれた変人」で、インディとの関係は「父と息子というよりも厳格な校長と生徒」という設定にした。コネリーはハリソン・フォードと12才しか年が離れていなかったが、最終的に出演を承諾、19世紀英国の冒険家、リチャード・フランシス・バートンをイメージして演じたという。
このキャスティングは、インディ・ジョーンズというキャラクターのインスピレーションが『007』シリーズのジェームズ・ボンドであり、特にスティーヴン・スピルバーグ監督がイメージしたのがコネリーの演じた初代ボンドだったからだ。
映画『007』へのオマージュは、キャスティングやセリフにも散りばめられている。インディに聖杯探索話を持ちかける大富豪のウォルター・ドノヴァン役のジュリアン・グローヴァー、ヒロインでオーストリア人の考古学者エルザ役のアリソン・ドゥーディ、第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』にも登場するインディの友人サラー役のジョン・リス・デイヴィスは、『007』シリーズの出演者だ。
飛行機が不時着し、また別の戦闘機に追われる時にヘンリーがインディに「こんな経験は初めてだ」と言うが、これはコネリーが主演した『007 ロシアより愛をこめて』(1963)のボンドのセリフを引用している。

午前十時の映画祭14にて鑑賞
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