れおん

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のれおんのレビュー・感想・評価

3.6
本日、深夜零時。斧江拓三氏、所蔵。東窪榮龍の脇差二本、頂戴に参上する。北海道・函館を舞台に怪盗キッドが狙うのは、新撰組副長・土方歳三にまつわる日本刀。西の高校生探偵・服部平次にとっては因縁のキッドとの直接対決。刀に秘した"真実"から、未だかつて明かされていなかった"真実"が明らかとなる。

コナン史上最大の"真実"が明かされる。度肝を抜かれ、上映後しばらく席を立つことができなかった。普段、漫画もアニメも逐一追っていない、毎年あるイベントの一つとしてコナン映画を見に行っているだけの人にとっても、衝撃的なラスト。

ただその"真実"だけでなく、オープニングタイトルからエンディングまで、スリル満点の映像体験にのせられる。滑らかなストーリーテリングのなかに、謎解き要素を複雑に絡ませ、疲れさせないアクションシーンのスパイスを適度に入れ込む。楽しい。少年心がくすぐられる。

"真実"を知りたいと思う理由。人それぞれ、各々の欲望や好奇心から生まれるものであるが、明かされた"真実"に対する失望と希望の結果の違いは、探求の根源的動機のギャップにあるのだろう。
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