人付き合いが極端に苦手(というより好まない?)な女性フラン。希死念慮とも少し違う死への妄想にふけりながら職場と自宅を往復するだけの日々。「ひとり」だけど「孤独」ではない。そんな日々に現れる新しい同僚ロバート。
まず色調と音楽センスが抜群。そして繊細かつ丁寧な脚本演出。フランを放っておいてくれる優しさのあるクセ強な同僚たち。すべてが良かった。オレゴン州アストリアの街並みもとても素晴らしく、自分にとって「旅」のような作品だった。原題「時々、私は死を考える」から「死」を抜いたのは単に直接的すぎるという判断かもしれませんが、不思議な余白を感じさせて好きです。