映画館で観れたことがなによりも嬉しい。
シスターフッドの金字塔。
リドスコは様々な作品を世に送り出しているが、彼のフィルモグラフィで最もエポックメーキングな作品はやはりこの『テルマ&ルイーズ』だと改めて感じる。
自由に生きるということは誰にでも与えられるはずの当然の権利だが、それを不当に奪われた2人の女性の逃避行。
公開された当時の批判として「テルマがそのような男と踊らなければ、あのような事態にはならなかった」というものか存在していたそうだが、現代の事柄においても限りなくこれに近い言説が飛び交う恐ろしさよな。
再見してみると、ルイーズのまなざしが非常に印象的なシーンに気づく。
ラストシーンが近づくにつれて、2人の表情を見ていると少し悲観的な気持ちになってしまったが、パンフレットに載っていた寄稿文による浮遊するサンダーバードを絶対に谷底に落とさないとした製作陣の気概に感動した。
［2024年 42本目］
