このレビューはネタバレを含みます
まだ余韻に浸り中です。
うん。めちゃくちゃボロ泣きました。いやでもそのボロ泣きゾーンにはいる手前にあんだけ大笑いさせられるとは....恐るべしベネディクト・カンバッチー氏の軽やかステップ。
ラキ兄とオマール・シーの共演が見られたのももう嬉しいんですが。ラキ兄は双子を演じていたんですが見事な演じわけでした。
なんだろう。
想像の斜め上をいくようなストーリー展開でなんともいえぬ不思議な空気感もった映画だったなと(いや単に私の映画経験値が少ないだけなんですが)
クラレンスは全くの無神論者で10分先に生まれた双子の兄トマスはジーザスに仕えたいと家を出て12使徒のメンバーとなり、全く家をかえりみることはなかった。いっぽうクラレンスは借金をかえすためにお金儲けの方法を考えては相棒のイライジャとともにやらかすみたいなはたからみれば問題児。でもとてもお母さん思いで、お母さんと自分を見捨てたことからトマスに怒っている。
クラレンスがイライジャと共にメサイア詐欺をはじめお金を稼いで、それが思いがけず成功して信者がどんどん増えて、そしてローマ軍に密告されてしまう。
クラレンスはトマスが出ていった原因でもあるジーザスの存在を意地でも信じてたまるかみたいなところがあったんだけれども。
“Knowledge is stronger than belief!
ずーっと信心より知識の方が強いと言い続けたクラレンスが磔の刑に処されることが決定したあとトマスと最後の会話をする場面があって、その時にクラレンスが「自分は神の存在を信じているんじゃなくて神が存在していることを知っている」というシーンがめちゃくちゃかっこよくてゆるぎなくてああFaithというのはこういうことなのかと。宗教とは無縁な私でもなんかストーンと腑に落ちる感じで。
T: I saw you walk on water.
C: That was God.
T: So you believe.
C: No, No, I don’t believe. I know.
ゴルゴダの丘に向かうクラレンスが痛々しすぎて。でもみんな駆けつけてる。助けようとするのをクラレンスは眼差しでとめて。仲間が殺されるのを防ぐところがまたクラレンスの善性と強さを示す感じでたまらなくて。
もう磔にされるシーンは本当に辛くて辛くて。
なんてことしやがるんだローマンめ💢な。
“Find your way back to me, son.”
お母さんがクラレンスにいう言葉がなんかもうたまんなかった。
“Hold space”