暮色涼風

落第はしたけれどの暮色涼風のレビュー・感想・評価

落第はしたけれど(1930年製作の映画)
3.7
小津安二郎監督が年に何本も映画を撮っていた若い頃のサイレント作品。小津映画らしくないカメラワークも多々見られる。

卒業できても落第しても、それで勝ち組負け組ではなく、その先には不況の社会という現実が立ちはだかる。気ままに自堕落に過ごせる大学生活という、青春の夢から覚めるように。

角砂糖みたいなのを食べてからの、カメラ目線からの、汚い足袋の裏のショットにびびっと来た。

肩を組んで横並びで踊るこの謎のノリは、当時流行っていたのだろうか......。洋画かアニメ以外でこんなのやるの初めて観た。
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