2283本目。よくあるタイムリープものです。「足ガール」の逆パターンでもあります。しかし、そこからはありきたりのタイムリープもののように、歴史を改変したり、思わぬ出世をしたりはしません。一武士である彼らはこの現代でなんとか生き抜こうとします。そこが人間讃歌で尊いです。練習の場面、殺陣の場面、どれも素晴らしいです。特に、最後の対決シーンは、そんなことはないだろうと思いつつ、真剣を使ったのではないかと疑うほどの迫力でした。アイディアに画期的なものはないのでストーリーはもたつくところもありましたが、丁寧な内面描写が気持ちを逸らせません。そして、何よりもこの制作者たちの、時代劇への愛情が伝わってくるところが素晴らしいです。時代劇を復活させたいという思いが、このアイディアを生んだのだと思いました。単なるヒット狙いのアイディアではないことが、衣装、ロケ、殺陣からはっきりと伝わってきました。