このレビューはネタバレを含みます
いや〜めちゃくちゃすごかった。
労働している人たちの描写がリアルで、山崎がロッカーの鍵を上手く刺せないところとか、エレナが3年目で眠れなくなった話とか……こういうのに見覚えのある人かなりいるんじゃないだろうか。
実際に彼らみたいに苦しんでる人たちがいるかもしれないのに、これを感想で「面白い」と言っちゃったら誰かを傷つけかねないんじゃないか…と思うと、面白いと言うのに躊躇してしまい、「すごかった」という感想になってしまう。(もちろん脚本や構成が巧みで面白いのだけれど、決して楽しいという意味ではない)
予告編が公開された時、飛び降りる白パーカーの後ろ姿が伊吹なんじゃないかと言われていたし、私も実際そうだと思ってたのだけれど、
本編を見て山崎がコンベア止める行為とわかってしまった瞬間かなりショックを受けた。
そしてそれが無意味だったように引き摺り下ろされて、コンベアが稼働を再開するとこを眺めてるあの描写がかなり精神的に辛かった。
私の記憶違いじゃない限り、山﨑って一言も台詞発してないと思うんだけど、コンベアを眺めるあの曇ったような表情が苦しい。
エレナも最初は怖いキャラかと思ったけど、
眠れなくなって薬に頼っていたり、休職から復帰したばかりで失敗できないと不安になっていたり…そう言った人間らしさを感じた時涙が出た。
公開初日の朝イチで観に行ったので、その後いつものように出社して仕事をした。
今のところ仕事を始めたばかりなのと上司たちのおかげで仕事に苦しさを感じていないのだけれど、数年後こんな日が来てしまうのだろうか…とか、上司や同期は無理をしていないだろうか…と色々考えながら仕事してた。