しばのすけ

ラストマイルのしばのすけのネタバレレビュー・内容・結末

ラストマイル(2024年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

アンナチュラルの「遥かなる我が家」とMIU404の「ミリオンダラーガール」、「君の笑顔」を全てごちゃ混ぜにしてしんどい所を濃く抽出した上でより演出を直接的にした映画だと思った。(個人の感想です)
オッペンハイマーを見た時も思ったけど多分私は焼死体に対する恐怖心が人一倍強いな。
もちろん今の情勢における問題とか、世の中の理不尽さに対する苦しさもあるんだけど
爆発に巻き込まれて手首が剥がれた人とか、血の吹き出し方とか、人が燃える様子だとか、全てが生々しくてずっときつかった
ドラマだと「見てしまった」っていう事故があるからあそこまで出来ないと思うし
多分本来はここまでしっかり描きたかったんだろうな……
アンナチュラル本編では焼死体もあんなにはっきり映されてなかったような気が…する…アンナチュラルはずっと辛くて1周しか出来てないので曖昧。

大阪のクリニック火災でトリアージの様子が空写されて問題になってたことがあるけど、あれを見てしまった時の衝撃に近い。
五十嵐が言っていた、「自分は大丈夫」と思ってしまう正常性バイアスが崩される感じ。確かにそこにある死という取り返しのつかないこと(ドラマで志摩も言ってたなーとここでふと思い出した)を思い出されて心がグチャグチャになる
なんか、心が辛い時にはあんまり見ちゃいけない気がするな……これ…
爆発で死者が多くなかったこと、決死の思いで飛び降りたにも関わらず思惑は砕かれ植物状態になってしまった山崎、生きながら顔を焼かれることになった筧、彼らを見て思うことは、人は簡単に死ねない(死なない)し死は救済じゃない。
満島さんが何度でも見てほしいとおっしゃっていた通り、初見じゃ気付けなかったことや理解が追いつかなかったことへ答えを見つけるためにも何度か見たいと思うけど、精神に余裕があるときを見極めた方が良さそうだなぁ。
がらくた、歌詞が良くて映画観る前から聴いてたけどちょっともうまともに聴けないかもしれない。例えばあなたがずっと壊れていても、二度と戻りはしなくても…………lemonといい感電といい米津玄師さぁ……………………(褒めてる)



あとこれはシンプルなオタクの感想ですが、中の人的にも話的にもどうしようもないとはいえMIU404のキャスト枠に岡田健史(水上恒司)がいないもんだから、九重世人という存在が消えてしまったみたいでただただ辛かった。それだけです。はい。九ちゃん……
しばのすけ

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