このレビューはネタバレを含みます
話はスピード感もあり面白かったです。テレビドラマの二作品も野木さんの作品も好きなので楽しめました。
ただ、外資系企業で働いたことがある身としては、ある種の誇張されつつ、あるあるな部分も確かにありましたが、そもそも論の設定が幾つかありえないため、心からは話に乗り切れませんでした。
まず、あんな大事件を社長への電話ひとつで報告して大事件の対応をセンター長1人でやるとかありえないです。あんな大事件が起きたら、すぐ本社から弁護士も入った危機管理チームが動くと思います。そして全てアメリカの判断なしでは日本では何も決めさせてもらえないかと。そもそも社員2人で考えて問題解決するとか本気であり得ないです。
また、企業の評判をアメリカの企業はとても気にするので、(株価にも影響するから)あんな事件が起きて、どこのセンターから出荷されたか特定されたら間違いなくすぐ出荷止めると思います。。例えそのセンターからいくらの損害が出ようと、将来喪うものの大きさを考えたら大した金額ではないと判断すると思います。
もちろん、色々な問題定義をしたかったのもわかりますし、共感もしますが、流石にちょっとモデルにされてる企業はそんなアホではないだろうと思いました。
ただ、満島ひかり演じる主人公が3年目で心を壊した話のところはやたらリアルでしたし、アメリカの大企業の多くが本当に従業員より株価しかみてないというのは、その通りなので、心が痛くなりました。。。
