けーてぃー

トラペジウムのけーてぃーのレビュー・感想・評価

トラペジウム(2024年製作の映画)
2.7
超高速事務処理版ラブライブ
アイドルグループの物語だから群像劇なのかと思いきや、ほぼ独裁的な主人公視点のみと言う驚きの作劇

序盤から説明セリフが多く、キャラの掘り下げも少ないままどんどん話が進行するのでのっぺりした感触 感情がついていかない
終盤にかけて決定的な事態が起こるが「まあそうなるよねえ」としか思えなかった 全体的に描写も説明も不足している印象

観る前はアイドルの方がアイドルについての物語を作る、という事で自己言及的なものかと想像したが、そういうわけでもないのか?
アイドルについての物語は過去色々な作品があったわけで、
その中で本作が達成できたものが何なのか?自分の力では見いだせなかった
(強いて言えば本作に近そうなのはラブライブだが、あれは世界観をとんでもないものにしたのがクレバーだったと遡って評価する事になるとは)

そして話の着地的にあのエピローグが必要なのは理解するが、あのセリフは本編を踏まえると正直自分には欺まんと感じてしまった

追記
いくつか他の方のレビューを拝見させて頂いた所、独善的な主人公による視野狭窄の構造にしたかったのでは?とか、序盤の超スピードはアイドル生活との対比にするための作劇では?と言うのを見かけて、なるほどその可能性もあったかと 勉強になった

あと演出面があまり好みでなかった
緊張しいをスピーチのお辞儀でマイクにおでこぶつけるで表現したり、落とし物が風で飛ばされて人の足に当たって上にパンすると…だったり