けーてぃー

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のけーてぃーのレビュー・感想・評価

4.4
そして伝説へ
本作は前作以上に宗教要素が濃いように感じた
またかなり地獄の黙示録的でもある
ウディ・ハレルソンはカーツ大佐にしか見えないし、作中でモロに出てくる部分もある
星条旗や国歌が出たり奴隷の強制労働など、歴史批判的な側面も見え隠れする

ニンゲンの手によって生み出されたシーザーのオリジン1作目、その後指導者として築いた楽園が原罪によって失われる2作目、そして本作は悲劇によって復習の鬼となり、仲間が捕らわれ奴隷化したのを目撃し指導者としての人間的苦悩がシーザーに訪れる(コバの幻影にも苦しむ)

人間も同然なシーザーとエイプたちの苦難と脱出、そしてシーザーは仲間を約束の地へ導きエクソダスを完遂する、神話的伝説的存在へとなる着地
サーガとしての導線が素晴らしいと感じた
宗教的要素はこの着地に対して必要なものだと思える