見たで。
今までの人生の映画館でみた映画で一番銃声に恐怖を覚えた映像体験かもしれない。内戦が起こり戦場と化す米国、淡々と写し出される映像の中で常にある死の気配。戦場の絶対正義で人の命を簡単に奪う狂気に心底震えた。たかがフィクションでは済まされぬ分断は現実に今の日本にもSNSを中心に潜んでいるから。
本作をみていたら他の戦争映画の銃声や爆発音が戦争映画の空気を作る為のそこにあって当たり前の感覚になってしまっている事に気づかされる。それくらいこの映画に出てくる銃の発砲音って一発一発に明らかな殺意を感じるから本当に怖かった。現実の残酷さを描きつつも継承される意思を感じるラストも秀逸。これは映画館でこそ味わえる映像体験ですよ。