1世

シビル・ウォー アメリカ最後の日の1世のレビュー・感想・評価

4.5
そこにあるのは“戦争”という状況だけ。

『エクス・マキナ』『アナイアレイション』などいっつも変な映画ばかり撮っているアレックス・ガーランドに、A24がプロダクション史上最大予算を渡して作った戦争映画。
『ボーはおそれている』とかもそうだけど、A24は金使いが下手だが信頼はできる。

大統領要するアメリカ政府からカリフォルニア&テキサス中心の西部連合が独立を宣言。アメリカを二分する戦争に突入してしまう。

テキサスとカリフォルニアという思想信条的には真逆な二州が結託してしまっているので、この西部連合が右寄りなのか左寄りなのかわからない。必然的に政府側も右なのか左なのかわからない。

映画を見ている範囲だとイデオロギー不明の状態で、ただ戦闘が起きているだけ。
このどちらの陣営にも観客を肩入れさせない作りがこの戦争映画の一番の怖さかもしれない。言い分はともかく、殺し合いが発生していることは確かだ

そんな状況の中で描かれるのは「ジャーナリズムの死」のようなもの?もっと言葉を尽くせば「古き良きジャーナリズムの死と、即物的で享楽的なジャーナリズムへの世代交代」とか?

なんにせよ、身の毛もよだつ恐ろしい戦争映画なので、大音響でビクビクしながら見るのがおすすめ
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