このレビューはネタバレを含みます
じんわり心が温まるお話だった。
ベンジーはツアーの間、いい意味でも悪い意味でも中心的存在で旅を掻き乱し皆を明るくした。そんなベンジーが半年前に自殺未遂したの、すごくリアルというか、自殺願望のある人は普段の生活からは全く分からないって言うから困惑させられる。デヴィッドがベンジーの寝てる所を心配そうに見てるシーンがあったのは、睡眠薬を大量摂取した過去があったからなんだなって思った。
ベンジーは感受性豊かで、凄く生きづらそう。その反面、軽犯罪を常習的に行ってて生きやすそうでもある。そのチグハグが凄い人間味があって好きだった。
デヴィッドの「ベンジーが好きだけど凄く憎くて殺したくなる。でもあいつになりたい」っていう、言葉で表現しづらい複雑な感を吐き出すシーンすごく好き。
最後のシーンでベンジーが少し微笑んでるの見て、傷ついた時こそ旅に出て色んな人と交流した方がいいんだなと思った。