このレビューはネタバレを含みます
【マイナスからの復興】
地震の後も寒波が襲う能登地方。
石川県珠洲市沖の「ゴジラ岩」(画像右上)が、地盤の隆起が原因で陸続きになったとか( https://www.tokyo-np.co.jp/article/302402 )。
平時なら、ゴジラ人気に乗っかって観光誘致の絶好のネタだというのに・・・。一刻も早い復旧を願わずにはいられません。
今月末、知人らが代々木公園で震災復興のチャリティイベントを企画しています。寄付も受け付けているので、是非ご参照ください。
【令和6年能登半島地震チャリティラン】@代々木公園 1/28(日)
マイケルがゲストランナーで走ることに加え、我が家は、奥さんが2012年に能登半島でのウルトラマラソンに参加し、マイケル嫁さんの紹介でその地でラン仲間の知己を得たりと所縁のある土地。
小さな思いが重なり、現地に届きますように。
さて、映画のほうは、オリジナルは昨年観てるので詳細は省くとして。
まったく別作品のようになって仕上がっているのには驚き。これまた日本のVFX技術のナセルワザでしょうか。カラーで観てた朝ドラ感も、モノクロにすることで重厚さが増したというか、役者さんの真剣さがより伝わってくるようで圧倒されました。
童顔の神木くんも凛々しく大人の男に見えましたよ。まるで、佐田啓二ら、戦後の二枚目銀幕スターを見ているかのようでした。よう知らんけどね(笑)
結果、役者の演技により集中でき、怪獣映画の域を超えた人間ドラマに感情移入の度合いが高まりました!(滂沱の回数もマシマシ・笑) もちろん、ゴジラの禍々しさも増量されてて、Good でした。
AI技術の発展で近頃旧作のデジタルリマスタが人気だったり、過去のモノクロ映像作品がカラーで甦っている最中の、この逆行。ここ数年のトレンドでもあるが、面白い試みだとは思う。
ならば、最初からモノクロで挑戦してみるというのは? なかなか思い切れないものだろうけど(『ROMA/ローマ』や『小説家の映画』などあるにはある)、カラーもあり、モノクロもあり、お好きな方で鑑賞できる選択肢を、マニアだけでなく一般観衆にも周知させた、ひとつエポックメイキングな作品となるかもしれない。
そんなチャレンジを行った山崎貴監督&白組が、米国アカデミー賞の視覚効果賞のノミネート候補にまだ残っている。
最終ノミネート5作品に残るかどうか。吉報を楽しみにしたい。
鑑賞後、日比谷の地下街から地上に出たら、ゴジラが破壊しまくった数寄屋橋交差点界隈の夜景が目に飛び込んできた。モノクロで観た後だから、その煌びやかさが際立ちます。復興を印象付ける、「ーC」の効用、ひとつ追加かな(笑)
どんなに荒廃しても、ゼロから、いやマイナス1.0からも、こうして復興を遂げた日本。
能登にも、各地の被災地にも、また再び明るい未来が訪れますように(祈)