自分用メモ

不死身ラヴァーズの自分用メモのネタバレレビュー・内容・結末

不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

コミカルでキャラクター性のあるやり取りにリアルな人間味を与えるのが上手い監督の長所が発揮されている作品だった。おかげでりのちゃんのことがすぐに大好きになれてしまった。またストーリーでは、作中でも言われていた通り「記憶が一日しかもたない」というありがちな設定が、「ずっと好きな人のことを覚えている自認があったのに過去の好きな相手の記憶を書き換えていた主人公」と「記憶がもたないからこそ一日一日の出来事を書き留めて覚えておこうとする男」という皮肉な対比としてまとまっていたのも良かった。
カラオケのシーンも最高だった。
ただ、ラブコメとシリアスの比率が個人的に好みの塩梅ではなかった。過去作をみてもコメディにシリアスを挟むのが上手い監督だと感じていたのだが、今回は両思いになると消えてしまうというシリアスさが、初めはりのちゃんのキャラクター性でなんとかラブコメの枠にとどめられていたが、中盤でそのキャラクター性を超えてシリアスに完全に振り切り、クライマックスで物語の前提を覆すような、やや笑える展開が用意されていたので、そこで熱が引いてしまった感覚があった。りのちゃんと共に「りのちゃんが何度出会っても好きになる魅力のある甲野くん」を追っていたので、そこで全くの別人であったという展開は、こちらとしてはりのちゃん本人ではないため感情に乗り切れないまま振り回されてしまった。(結果的に最初に好きになった幼少期の甲野くんと記憶を無くす甲野くんが同一人物であるとわかってからは二人の関係を見守る気持ちに戻れはしたが)
原作を1話しか読めていないのでどの程度内容が変更・脚色されているのかはわからないが、メイン二人の性別を入れ替えるという派手な改変をしたのだから、もう少しストーリーに乗れるような構成にもしてもらえると嬉しかった。
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